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 ロボット / Robot - visuNote 

グローバルにおけるビジネス向けロボット市場の最新動向(2024〜2025)

世界市場規模と成長動向

世界のビジネス用途向けロボット市場は急成長を続けています。サービスロボット分野では、2023年にプロ向けサービスロボットが20万5千台以上販売され、前年比30%増という大幅な伸びを記録しました。特にアジア太平洋地域が市場を牽引しており、全体の約80%に当たる16万2千台が同地域で販売されています。物流や流通、小売業の人手不足を背景にロボット需要が高まっており、世界市場規模は2024年時点で約470億ドルと推計され、2029年には約986億ドルと5年間で倍増する予測もあります。

産業用ロボット(製造業向け)の分野でも、2023年に世界で約54万1千台が新規に設置され、過去最高水準に迫っています。工場などで稼働中の産業用ロボットは世界全体で428万台を超え、前年比10%増となりました。

急成長の要因として、各国での深刻な労働力不足や人件費高騰が挙げられます。単純作業や危険作業をロボットに代替させ、生産性向上と省力化を図る動きが加速しています。また技術面でもAI(人工知能)やセンサー技術の進歩により、ロボットの自律性使いやすさが飛躍的に向上しました。

地域別の主要動向

アジア(中国を中心に急拡大)

アジア太平洋地域はビジネス向けロボットの最大市場であり、特に中国が突出しています。サービスロボット販売台数の約8割がアジアに集中しており、その多くは中国国内での導入です。中国政府はロボット産業を国家戦略に位置付けて積極支援しており、「ロボット産業発展5カ年計画(2021〜2025年)」では2025年までに人型ロボットの量産を実現する目標が掲げられました。

実際、中国は産業用ロボットの導入台数でも世界全体の51%(27万6千台)を占めており、製造業のロボット密度(従業員1万人あたりのロボット数)も470台に達して世界3位となりました。代表企業にはGeek+、Pudu Robotics、Unitree Robotics、Fourier Intelligenceなどがあり、物流・飲食・研究分野での導入が進んでいます。

北米(米国を中心とした技術革新)

米国は技術革新とスタートアップ創出で主導的な役割を果たしています。Amazonは完全自律型搬送ロボット「Proteus」やAIピッキングアーム「Cardinal」を開発・導入。スタートアップではAgility Roboticsの二足歩行ロボット「Digit」や、Sanctuary AIの多機能人型ロボットなどが物流現場や商業施設で実証中です。

また国防総省やNSFなどが研究資金を提供し、次世代の高度自律ロボットの研究も活発に進められています。

欧州(産業ロボット強国とサービス分野の模索)

ドイツ、フランス、デンマークなどを中心に、欧州では産業用ロボットの活用が先進的です。例えばドイツではロボット密度429台で世界4位。サービスロボット企業の本社数ではヨーロッパが世界最多で、PAL Robotics(スペイン)、Universal Robots(デンマーク)などが活躍。

研究開発投資も活発で、「Horizon Europe」計画ではAI・ロボット分野に総額1億7千万ユーロ以上の予算が配分されています。

主な活用分野と事例

  • 物流・倉庫:Amazon、Geek+、Locus Robotics 等のAMR(自律走行ロボット)が導入され、商品搬送やピッキング作業を効率化。

  • 製造:Fanuc、ABB、KUKA、Universal Robots などによるアーム型・協働ロボットでの組立や溶接が進行。

  • 小売・接客:Pepper、Pudu 等による案内・配膳ロボットの導入。

  • 清掃・施設管理:Brain Corpやテナント社などが展開する清掃ロボット。ショッピングモールや空港で活用。

  • 警備・監視:Knightscope(米)、Boston Dynamics「Spot」などによる巡回警備やインフラ点検。

  • 医療・介護:Intuitive Surgical「ダヴィンチ」、Aethon「TUG」など。搬送、手術、見守りなど多様な用途に展開。

  • 受付・案内:Cobalt Robotics、UBTECH など。遠隔操作や自律案内を実現。

  • 農業・屋外作業:Naïo Technologies、John Deere 等。除草、収穫、自動運転農機など。

技術動向(AI・センサー・制御)

  • 生成AIによる自然言語での操作(ChatGPT連携など)

  • センサー進化(LiDAR、3Dカメラ、力覚センサ等)による高精度マッピング・安全制御

  • モバイルマニピュレータ(MoMa)などの構造融合型ロボットの台頭

  • デジタルツイン、クラウドロボティクス、ROS2の企業導入

  • 長時間稼働可能なバッテリー、自己充電機構の普及

  • ノーコードUIによる現場オペレータでも扱える設計

投資・支援・M&Aの動向

  • スタートアップ投資:Agility Robotics(1.5億ドル)、Keenon Robotics(2億ドル)

  • 大手企業の買収:ABB → ASTI、ソフトバンク → Berkshire Grey、Hyundai → Boston Dynamics

  • 政府支援

  • 中国:人型ロボット量産を国家戦略に

  • 韓国:5カ年計画で1.28億ドル投資

  • EU:Horizon Europeで技術開発支援

  • 日本:介護・農業分野中心に支援

  • 米国:国防・科学基金を中心とした間接支援

おわりに:将来展望

2024〜2025年、ロボットは物流・製造・清掃・受付・医療などあらゆる業務現場に広がり、AIの進化とともに人と協働するスマートな業務支援ツールとして定着しつつあります。人型ロボットの商用化も視野に入り、将来的にはスマートフォンのような必需品になる可能性もあると言えるでしょう。

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倉庫生産性向上の自動化ロボット
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自律ロボティクスソリューションの提供
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